| Japan tour 2002 ライブリポート・岡山・勝福寺 4/12/2002 |
| ライブリポート あとむさん |
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2002/04/12 「最良の平日」というのはこのような日の事だろう。 実は仕事の関係で、この日ライブに行けるかどうかよく分からなかった。お昼前になり、仕事の関係、さしたる動きもなかった為、「GO」となった。 まず、当日券を確保しないといけない。昨年のライブはチケットを入手し損ね、結局見られずじまいだった。 11時過ぎ勝福寺に電話、「当日券は・・・あります。」ちょっと間が在ったので、一瞬ひやり。 平日に休みが取れたら、やらなければならない用事が多々在り、どかどかとやっつけた後、車で向かう。今回は節約と休養のバランスを取り、フェリーと一般 道。宇野でフェリーを降りて1時間20分ほどで、勝福寺のある総社市に到着。しかし、岡山の道って、どうしてこんなに立派なんだろう。さて、開演の3時間くらい前にやってきたものの、暗くなると、おそらくここまではたどり着けなかったと推測される。会場近くには、手書きの看板で「勝福寺スーパーライブシリーズvol.4 中村健吾カルテット」と書かれているもの多数。最初近くの消防署に設置された広大な臨時駐車場に停めようとしたが、「とりあえずお寺に行くか」と会場に直行。小曽根さんちのフォーラムではっぱちゃんが「山の中で緑がいっぱい」って教えてくれたが、ほんとに落ち着いていい感じ。門のところに居る僧侶らしき方を見つけて、住職さんかなと思ったが、助っ人で呼ばれた方らしい。愛媛県から今日のためにわざわざ来られたそう。手書きの看板の話をしたら、「去年、小曽根さんが来た時、リハーサルが終わってホテルで休憩されてから本番前に車で来られたんですが、道が分からなくなったようで、本番ぎりぎりに入ってこられたんです。あの時はスタッフも焦りました。」と話してくれた。予約したチケットのことを申し出ると寺の玄関に通 された。そこに居たのが住職。名前を言うと「わざわざ遠いところから、ありがとうございます」。とてもていねいな方で、物腰柔らかーな感じ。いい人というのはこんな感じの人のことを言うのだろう。ふと奥を見ると小曽根さんが絶賛したグランドピアノが鎮座。「今日はいい天気なのでええ音してます。」とは住職。期待が膨らむ。そうしている間にも住職はお寺の庭に花を飾ったりと、いろいろと準備に余念がない。 開演まで相当時間があるので、しばし車中で休憩していたところ、突然「コンコン」と窓を叩く音。「中村さんも入られたのでどうぞ中でお待ち下さい。」耳を疑った。思わず「ええんですか?」「はい、どうぞ」何とリハーサルから聞けることになった。早く来て良かった、と心底思った。 舞台にはろうそくと若干の照明機具と楽器。奥にはセット代わりに生け花が。ありがちなベニヤで作ったようなちゃちいセットより、比較にならない。いい感じ。「中村さん達、いま、お勤め中です」とのこと。そういえば、昨年の小曽根さんとのDuoの時にもライブ前に住職と御本尊様の前でお勤めされていた様。 18時、お勤めを終え、メンバー全員楽器のところに。健吾さん開口一番「むっちゃ、やりやすい」各自、指ならしからスタート。入念な指ならしを終え、18時15分、Pf、B、Dsによる、スローナンバーからセッションスタート。軽く一曲合わせた後、「よろしくお願いします。」その後、Saxも入って一転アップテンポな曲。あれこれ打ち合わせていると、健吾さん突然「ん? なんかB♭みたいな音がするんやけど」とB♭をポンポンっと鳴らしながら。何やら機械の音。実は、ピアノのために、ずっと加湿器をかけていた。ここまでピアノに十分気をつけていらっしゃるところ見たことがない。これも住職の意気込みと気づかいが感じられる。さらに「お客さん入ってもらう時のBGM、CDは僕のやつ以外で」「このライトどこに当ててます?」音響、照明と細かなチェックが入る。 18時半過ぎ開場。一番乗りはやはりこの方、小曽根フォーラムで伝説の人とされる金さん。傍らにはショートヘアのお嬢さん。誰かと思ったらライブ終了後に「ひょっとしてあとむさんですか」「・・・でこです。」さっぱり分かりませんでした。さてライブ、座席はこのツアー唯一であろう「座ぶとん」。もちろん全席自由。席数はざっと100くらいか。気がつけばお香がたきしめられていた。住職がおもむろにろうそくに明かりをともす。幽玄な様相で19時頃ライブ開始。「こんばんわ」まずは住職の挨拶から。「では中村健吾カルテットの皆さんどうぞ」メンバー登場。健吾さん「みなさんようこそお越し下さいました。・・・それではお送りします。Divine Prologue」何か大事なものを送りだすかのような口調。そこから先は静と動が織りなすステージ。あっと言う間の2時間。アンコールが終わっても拍手が鳴り止まない。なんと二度目のアンコールとなった。どこからか「朝までやるぞ」の声がかかる。健吾さん「今日は平日の金曜日だというのに、どこにも行かず呑みにも行かず、我々のライブに御越しいただき、ありがとうございました。」ありがとうはこちら側のせりふでもある。アンコール終了後、住職再び登場。「今日は皆さんに楽しんでいただく為、お花と、ろうそくと、お香を用意してみました。」この方、エンターテイナーである。お礼の花束贈呈とともに出てきたのが「パン」。前回の小曽根さんとのDuoとの時にも出た「パン」。News 23で紹介された時には小曽根さん「これホテルに帰って二人で食おうな」と言っていたが、その時のパンとこの時のパン、その後どのような運命をたどったのだろうか。なお、この日の客層は小さなお子さまからおじいさんおばあさんまで。多分どの会場よりも広い層だったはず。池田さんのソプラノSaxをチャルメラと呼んでいたおじさんが許される雰囲気がここにはある。蛇足ながら、どんなに目の前のドラムがドンドン言おうが、観客がやんやの喝采を贈ろうが、ライブ開始直後からずっとお休みされていたお子さま一名。いい情操教育になったことだろうと思う。 とても楽しい楽しい時間。来てよかった。心から思った。まさに「最良の平日」。 |