Dennis Jeter Group/ Blues Alley @Washington DC 1/7/2003

ライブリポート by あとむさん


冬休み中、DCとNYに旅行中での一節。
旅行先とか出張先でふと映画とかに行くときはありましたが、Jazz clubに行くというのは初めてじゃなかったかなぁ。大まかな旅程を決めた後に、NYとかで私の知っている人誰か演奏しないかなぁと見てみたんですが特になくて、ところが、よぉく見てみると、DCで中村健吾氏がDennis Jeter Groupの一員として演奏するのを発見。ほぉ。DCは行ったこともないので地理も全く分からないけれどもまぁなんとかなるだろうと。手元のガイドブック「地球の歩き方」を見るとその日の会場となるclubの電話番号と住所は載っているものの、地図に掲載されていないんです。日本人旅行者でNYでJazzという人はいるだろうからそこそこ掲載はされているんでしょうが、さすがにDCに旅行に来て「じゃあJazz clubでも行きますか」ということにはね、なかなかならないようです。
 
今回はAmtrakでDC入りすることにした訳ですが、途中、Pittsburgh辺りからずっと真っ白の雪景色。あぁこの辺の山はもう真っ白なんだなぁと見とれているうちにDC着。DCもそのまんま真っ白でした。しんしんと降る雪。宿に着いて、翌日のライブの予約を入れないとと電話したんですが、「予約?無くてもいいよ」とのこと。少しでも良い席をと思って電話したんですが、どういう意味なんでしょ?という疑問とこの日降った雪が解けきらないまま、6日を迎えました。
 とにかく場所が分からないので、開始2時間以上前に会場のあるGeorge town着。ここはCoachのショップやデリ屋Dean &Delucaもあるようなちょっとした繁華街でして、これを南北に貫くWisconsin Ave.にclubがあるとのことだったんで、とにかく通りと番地を目指していったんです。目指す番地には日本料理屋。あれ?ひょっとして移転でもしたかなぁとその通りをてくてく北上してみたんですが、これまたJazz clubなんてない。住所を再確認したくて薬局に入って「電話帳貸して」なんてお願いしようとしてみると、店のお兄ちゃん「どこ行くの?」と聞いてきたので「Blues AlleyっていうJazz clubに行きたいんだけど」と言うと「それならM st.沿いだよ」。
 DCの通りの名付け方は大まかにいうと三通り。国会議事堂が起点となります。(1)議事堂から伸びる、DCのど真ん中にあるForrest Gumpでも有名の、東西に長ぁい公園のような所: Mallの辺がA st.。これを中心に、東西に走る道が南→北にB st.,C st.,...と伸びます。(2)一方南北方向には議事堂を貫くCapital st.を中心に1st st., 2nd st,...と伸びます。(3)これ以外の細かい通りはNew york Ave., Connecticut Ave.とか適当に州名が名付けられます。面白いですね。
 さて、話を元に戻して、George townを東西に貫くM st.を教えられた通りに行ってみると、確かにありました。全然違う名前の別のclubが。別の名前になったのかなぁとまで思ったのですが、どうも雰囲気があまりに違い、改めてBlues Alleyに電話をしてみると、やっぱり「Wisconsin Ave.だよ」。で、日本料理屋の前に改めて行ってみて改めて注意して見回すと、ありました、Blues Alley。通りからalleyを入っていかないと行けないんですね。やっと分かった。で、ようやく到着はしたものの、店の外観は窓のない倉庫のような感じ。街灯の明かりが少し入っていますが、ちょっと緊張する感じ。意を決してEnterと書かれた方の戸を開けると果たしてJazz clubでした。ようやく到着。このとき時間は開演15分前。
 「予約は?」と、昨日の電話の回答をひっくり返すような、お店の方の問いかけにちょっととまどいながら、さてさてどのくらい入っているかと店内を見回すと、お客さんらしき人達は三組ほど。うち一組はなぜか舞台から一番遠いカウンターのそばの席。食事にでも来たのだろうかBと、それは置いておいて、waitressのお姉さんに「一人です」と申告したら壁際にぽつんと連れて行かれてしまいました。ちなみに客席は150席は裕に。Wynton Marsalisが「Live At Blues Alley」という名盤を出していた、とか、「情熱大陸」で小曽根真さんが演奏していた老舗のclubだ、という予備知識を全く持たずに入ったんですが、(聴いていないし、見ていないし)店内は客席一つ一つにキャンドルライトが灯され、落ち着いた、いい感じでした。さて、演奏時間が近づくと、カウンターに近い客席に座っていた一組が動き出し、うち一人に見慣れた方が。あ、あの一団は今日の演奏者だったんですね。
 舞台には、ギター、ピアノ、ドラム、それとウッドベース。四人なのかぁと思っておもむろに始まった演奏を聴いていたら、2,3曲目からトランペットの人登場。曲紹介とか始めまして、
あ、この人がリーダーの人らしいとようやく気づきました。これでDennis Jeter Groupとなりました。
 この日は私の知らない曲(まぁ知っている曲数がしょぼいんで大概「知らない」んですが)ばかりだったんですが、客数なんか関係ないわいと言わんばかりの、聞いている方も楽しく乗ってくるような演奏でございました。1st stage、2nd stageと段々盛り上がってきて、お客さんも良いお客さんばかりだったので、壁際に座っていた私も楽しく聞かせていただきました。お客さんも時間を追うごとに徐々に増えてきて、1stで帰った方もいらっしゃいましたが、この日は合計すると40人くらいはいらっしゃったでしょうか。ま、月曜日だったし。
 1st stage、後半に差しかかってきた頃、Dennisが「私、アルバムを作りましてカウンターの所に置いているんですが、、、」とアルバムの話を切り出しながら、「今日は雪も残っていてるなか、来てくれてありがとう。」と言って、そのままカウンターにつかつかと歩いていって箱むずっとつかみ、何と客席一組一組に自分のCDを配り始めました。この日、music chargeは$18で1st,2nd通しで聴かせてもらったのにおまけが付いてくるとは。
 で、中村健吾さんですが、メンバー紹介でDennisに「He is from NAGASAKI, Japan」と紹介される場面もありましたが、(当然、その場で「Osakaやで」と訂正が入りましたが、その違いが分かった客がいたかどうか)じーっと動かないギターのイタリア人さんとは対照的に、舞台で一人はねていたなぁという感じでした。なお、このほとんど動かなかったギターの人は単にひどい風邪を引いていただけのようです。
 私はこの五人、何回かやったことあるんだろうなぁと思いながら聴いていたんですが、Dennisも久し振りで、ドラムの人も久し振りで、初顔合わせの「初めましてさん」も居たらしいです。それでこれだけまとまるとは。曲とか、どうやって打ち合わせしたのでしょうね。ギターの人なんか、イタリアから来たばっかりだそうだし。それでこの日は終演後、さすがに遅いし泊まっていくんだろうかと思っていたんですが、何とこの日はNYから全員日帰りだそうで、車で片道4時間はかかるそうですが、頭が下がる思いがしました。
 最後に。いただいたCD「Take A Chance With Me」、どんなメンバーでやっているんだろうなぁと思って見てみると、最後に「Clarence Penn, drums」。「色んな仕事しているんやね、みんな」という落ちでこの日は終了。店を出る頃には日付も変わっていましたが、こんなに楽しい先の夜というのも滅多にあるもんじゃないです。訪れた街の印象まで良くなってきますね。